社会福祉士国家試験情報第36回 社会福祉士国家試験 結果速報・分析

正答と合格基準について

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第36回 社会福祉士国家試験
解答例 (PDF)

(正解と赤マル福祉自動採点で見解が異なったものについて)

【共通科目】 疑義のある問題はありませんでした。

【専門科目】 下記の1問について疑義がありました。
問題101
 この問題は、行動変容アプローチに関する事例問題でした。選択肢4と選択肢5で迷われた方が多かったと思います。
 行動変容アプローチは、学習理論をソーシャルワーク理論に導入したもので、望ましい行動を増やし、結果として問題行動(望ましくない行動)を減らしていくことを目指しています。
 選択肢4は、「作業が継続できるたびにベルを鳴らし、ベルの音と作業を条件づける。」とあります。この選択肢は、作業を継続させることにより、クライエントに危険が及ぶような行動を減らすことを意図しているものと思います。選択肢1にあるような「報酬」を与えるのであれば適切なものになるものと思われますが、ベルを鳴らすということは必ずしも報酬を与えるとは考えられず、知的障害のあるFさんにとっては不快な音になってしまう可能性もあります。
 一方、選択肢5ですが、「寝転がる前の先行条件、寝転がった後の結果といった行動の仕組みを分析する。」とあります。行動変容アプローチは、行動の原因を過去に遡って究明せず、現在の行動に直接また間接に影響を与えている環境との関係に着目します。確かにこの選択肢文は原因を究明しているような印象も受けますが、行動変容アプローチでは、(1)アセスメント、(2)支援計画の立案、(3)介入、(4)評価、(5)終結、(6)追跡調査(フォローアップ)の支援過程を通じ、観察可能な行動自体に着目し、行動の改善を図っています。Fさんの行動の仕組みを分析する、つまりアセスメントも必要であると考えられるため、選択肢5が最も適切であると判断いたしました。

結果講評

【共通科目】

1.出題形式

 共通科目の問題数は全83問で、科目別の問題数も例年通りでした。また、「2つ」選ぶ問題は8問と、昨年と同様の出題数でした。なお、単文事例については全部で16問と、昨年より5問増加しました。ここ数年、11~12問であることを考えますと、大幅な増加となりました。また、問題39~41で3問連続した、というのは過去に例がなく特筆すべき点となりました。

2.出題内容

共通科目全体を通してみると、昨年同様、見慣れない語句や内容に関する出題は少なかった印象を受けます。主なものとしましては問題27の「外国人との共生社会の実現に向けたロードマップ」などがありますが、知らない内容からの出題であっても、選択肢文から○×を判断できるたかが試されました。
 最初の方の科目「人体の構造と機能及び疾病」~「現代社会と福祉」あたりまでは例年とは異なった出題傾向のように感じた方もいらっしゃるかもしれませんが、「地域福祉の理論と方法」以降は比較的定番の内容からの出題が多かった印象を受けます。
 今回の試験内容の特徴として、問題の中には、やや出題頻度が低いものからの出題も見られました。頻出事項と比較して点数が取りにくく、しっかりと試験対策を行ったか否かで差がつきやすいものと思われます。国家試験を受験された方の実力を適正に評価するという点からも、良問であったといえます。          

3.全体概況

例年、共通科目に苦手意識を持つ方も多いと思いますが、来年度からの新カリキュラムでは共通科目・専門科目の枠組みが変わるため、その傾向が変わる可能性もあります。
 共通科目全体を概観すると、手ごわい問題がある一方で、確実に正解してほしい問題も多く見られました。これらの問題でしっかりと点数を取ることが合格する上で必要不可欠であり、例年通り、過去問学習の重要性は揺るがない、といえる出題内容でした。
 難易度が気になる方も多いと思います。また、前回の受験者全体の合格率は例年よりも高い水準となりました。点数が取りやすい=合格しやすい、とはいえず、前回の試験より点数が取りやすい傾向にあったかどうかについては、赤マル福祉のWeb自動採点にて精緻な集計結果を表示しますので、ぜひこちらをご活用ください。
(2023/02/05 16:30公開)

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【専門科目】

1.出題形式

 専門科目についても、問題数は全67問で、科目別の問題数も例年通りでした。「2つ」選ぶ形式の問題については昨年同様、12問出題されました。今回の試験問題から「2つ」の箇所に下線部が引かれるようになりましたが、見落として失点しないよう、引き続き注意が必要となります。また、単文事例については20問出題され、昨年の17問から3問増加しました。

2.出題内容

 専門科目につきましては、昨年と同様、問題のほとんどが過去に出題された語句からの出題となりました。見慣れない語句に関する出題としましては、問題97のシュワルツの媒介機能、問題113の手段的事例と固有事例など少数でした。また、問題118のロスマンのコミュニティ・オーガニゼーションは第22回以来の出題であり、かなりご無沙汰、といった内容からの出題も見られました。
 しかしながら、目新しい問題は多くなく、基本に忠実な問題が大半を占めていました。

3.全体概況

 社会福祉士の専門科目については、共通科目よりも点数が取りやすいというのが例年の傾向ですが、今回の試験も同様の傾向になるものと思われます。
 専門科目に限らず共通科目でもいえることですが、この国家試験では頻出事項からの出題も多く、ここで確実に点数を取ることが合格する上で何より大切です。普段の地道な努力に勝るものはなく、過去問学習が重要であるという点では、例年通りの出題傾向といえます。

 国家試験を受験された皆様は、今日の試験に向けて努力を続け、あきらめずに戦い抜いてきたのです。
 ここまで辛く苦しいこともあったと思います。ぜひご自身をねぎらってください。
 本当にお疲れさまでした。
(2023/02/05 18:30公開)

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