精神保健福祉士国家試験情報第26回 精神保健福祉士国家試験 結果速報・分析

正答と合格基準について

精神保健福祉士国家試験専門科目ご受験の皆様、お疲れ様でした。
Web自動採点の「解答送信」受付中!
⇒解答送信後すぐに詳細な「診断表」がご覧いただけます。

【解答例の訂正と再採点について】
 精神保健福祉士専門科目の下記2問について、2月5日時点で正答とした選択肢について判断を改め、解答例を修正致します。
 また、この修正にもとづき2月14日正午頃に、Web自動採点の再採点を行いました。このことにより得点が変わったご利用者がいらっしゃることと思いますが、あくまでも赤マル福祉としての採点結果です。実際の「正答」は合格発表時の試験センターによる公表を待つことになります。

問題43(精神保健福祉の理論と相談援助の展開)
 この問題では、アセスメントについて問われました。
 問題文中の「社会リハビリテーション」という語句があり、地域のネットワークを確認することも必要とは思いますが、アセスメントという視点を鑑みますと、選択肢2が最も適切と考えられます。
 診断表の公開当初、選択肢4としておりましたが、お詫び申し上げるとともに解答例を修正いたします。

問題70(精神保健福祉に関する制度とサービス、精神障害者の生活支援システム)
 事例文中に「Kさんは入院を拒んだが、父親が同意しKさんは入院した。」とありますが、その後、(問題70)の直前の箇所に、「Kさんも入院の継続に同意した。」という記述がを明記していることから、医療保護入院から任意入院に切り替わった、ということが出題意図と考えられます。したがいまして、選択肢3が最も適切と考えられます。
 診断表の公開当初、選択肢2としておりましたが、お詫び申し上げるとともに解答例を修正いたします。

第26回 精神保健福祉士国家試験
解答例 (PDF)

(正解と赤マル福祉自動採点で見解が異なったものについて)

【共通科目】 疑義のある問題はありませんでした。

【専門科目】 以下の3問について疑義がありました。
問題27
 この問題では、権利擁護の調整機能について出題されています。選択肢1と選択肢5で迷われた方が多かったと思います。
 調整機能とは、権利擁護(アドボカシー)を実施するうえで、当事者と状況の改善に役立つ制度や組織の間で、仲介・媒介者となる機能のことです。つまり、組織内外の社会資源を活用して、クライエントのニーズに沿った環境をつくり出す機能といえます。
 選択肢1では、「生活に困窮して相談支援事業所を訪れた人に、生活困窮者自立支援事業の情報を提供する。」とありますが、文末の記述から、権利擁護における情報提供機能であるように思えます。
 一方、選択肢5の「購入したばかりの高額商品のトラブルで困っている通院患者から依頼を受けて、消費生活センターにつなぐ。」ですが、文末の「つなぐ」という語句から、消費生活センターを紹介し、社会資源に活用に結びつけている、という意味合いもあるように思います。これより、解答速報では選択肢5を正解といたしました。

問題57
 この問題では、G精神保健福祉士が行った助言として、適切なものを2つ選ぶ出題内容でした。選択肢2・3と選択肢2・5で迷われた方が多かったと思います。
 選択肢3の「発注データの確認作業を担当させることを検討しませんか」ですが、事例文中に「Eさんには一度見たものを正確に覚えられる、集中力があるという強みがある」と記述されており、これは、Eさんのストレングスを活かした提案といえます。  一方、選択肢5の「仕事に慣れるために、実習時間を増やしてみませんか」ですが、 実習先の環境であったり、作業内容に慣れさせることにより、状況が改善できる可能性がある、ということを意図しているものと考えられますが、既に実習先のW社からは実習継続は難しい、と判断されており、この状態で実習時間を増やす、というのは難しいというのが現状といえます。これより、解答速報では選択肢2・3を正解といたしました。  
問題76
 この問題では、クラブハウスモデルについて出題されました。選択肢1・2と選択肢2・3で迷われた方が多かったと思います。
 選択肢1では、クラブハウスモデルの合言葉について問われました。クラブハウスは、「We are not alone」を合言葉に自助グループをつくって活動をはじめ、「ファウンテンハウス」を設立したことが起源となっています。「Nothing about us without us」をテーマとしているのは「障害者の権利に関する条約」で、第17回 問題20の選択肢3で関連する内容が出題されています。
 選択肢3ですが、前半の「運営していく責任はメンバーとスタッフにあり、」という記述は正しいといえます。これは、クラブハウスにおけるメンバーとスタッフの関係は対等で、それぞれの責任を分担して共同で運営するということによります。
 一方、後半の「最終的な責任は施設長が負う。」という記述に違和感を感じた方もいらっしゃるかもしれません。クラブハウス国際基準 11.では、「クラブハウスを運営していく責任はメンバーとスタッフにあり、最終的な責任はクラブハウスの施設長が負う。」とあり、この選択肢が正しい、ということになります。
 これより、解答速報では選択肢2・3を正解といたしました。

結果講評

【共通科目】

1.出題形式

 共通科目の問題数は全83問で、科目別の問題数も例年通りでした。また、「2つ」選ぶ問題は8問と、昨年と同様の出題数でした。なお、単文事例については全部で16問と、昨年より5問増加しました。ここ数年、11~12問であることを考えますと、大幅な増加となりました。また、問題39~41で3問連続した、というのは過去に例がなく特筆すべき点となりました。

2.出題内容

共通科目全体を通してみると、昨年同様、見慣れない語句や内容に関する出題は少なかった印象を受けます。主なものとしましては問題27の「外国人との共生社会の実現に向けたロードマップ」などがありますが、知らない内容からの出題であっても、選択肢文から○×を判断できるたかが試されました。
 最初の方の科目「人体の構造と機能及び疾病」~「現代社会と福祉」あたりまでは例年とは異なった出題傾向のように感じた方もいらっしゃるかもしれませんが、「地域福祉の理論と方法」以降は比較的定番の内容からの出題が多かった印象を受けます。
 今回の試験内容の特徴として、問題の中には、やや出題頻度が低いものからの出題も見られました。頻出事項と比較して点数が取りにくく、しっかりと試験対策を行ったか否かで差がつきやすいものと思われます。国家試験を受験された方の実力を適正に評価するという点からも、良問であったといえます。          

3.全体概況

例年、共通科目に苦手意識を持つ方も多いと思いますが、来年度からの新カリキュラムでは共通科目・専門科目の枠組みが変わるため、その傾向が変わる可能性もあります。
 共通科目全体を概観すると、手ごわい問題がある一方で、確実に正解してほしい問題も多く見られました。これらの問題でしっかりと点数を取ることが合格する上で必要不可欠であり、例年通り、過去問学習の重要性は揺るがない、といえる出題内容でした。
 難易度が気になる方も多いと思います。また、前回の受験者全体の合格率は例年よりも高い水準となりました。点数が取りやすい=合格しやすい、とはいえず、前回の試験より点数が取りやすい傾向にあったかどうかについては、赤マル福祉のWeb自動採点にて精緻な集計結果を表示しますので、ぜひこちらをご活用ください。
(2023/02/05 16:30公開)

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【専門科目】

1.出題形式

 精神保健福祉士 専門科目の問題数は全80問、科目別の問題数、3問1セットの事例問題数も例年通りでした。
 「2つ」選ぶ問題は16問、昨年より1問減少しました。ここ数年、専門科目全体の2割ほどを占めていますので、引き続き対策が必要といえます。また、今回の試験問題から「2つ」の箇所に下線部が引かれるようになりました。これにより見落としは減るものと予想されますが、「1つ」しか選ばず失点しないよう注意が必要でした。

2.出題内容

 現行カリキュラムでの最後の試験となりましたが、精神保健福祉士を目指す上でおさえておくべき援助技術、法制度、専門用語などについて幅広くされました。専門科目全体としては、出題内容そのものは例年通りといえるものでした。
 例年の傾向ではありますが、問題19の世界精神保健連盟(WFMH)、問題33のバイオサイコソーシャルモデル、問題69のt検定など、過去に出題実績のない語句も見られましたが、例年と比較して少なかった印象です。また、例年とは異なった角度からの出題も見られ、一見、目新しさを感じるかもしれませんが、苦戦が予想される問題は決して多くなく、選択肢文から正解の選択肢を見つけ出すことは十分に可能な問題が多くを占めました。  問題の多くが、過去に出題された語句に関連した内容となっておりました。容易に回答できる問題もある一方で、試験勉強で学んだ知識を活用し、選択肢文をよく読んだ上で正解の選択肢を判断することが求められる問題も含まれており、これらの問題でしっかりと得点できたかが合否を分けるといえそうです。詳細につきましては科目別分析をご覧ください。

3.全体概況

 精神保健福祉士の専門科目で出題される80問につきましては、過去にもカリキュラム変更がありましたが、精神保健福祉士になるにあたり理解しておくべき内容は大きく変わっていません。来年度以降の新カリキュラムでも、その流れが変わることはないものと考えられます。過去問学習が必要不可欠であることは不変、といえる出題内容でした。
(2023/02/04 14:15公開)

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