精神保健福祉士国家試験情報第22回 精神保健福祉士国家試験 結果速報・分析

正答と合格基準について

今回の精神福祉士国家試験の概況について、合格発表まで適宜この場でお伝えすることになります。
まず、Web自動採点の解答送信を受け付けておりますと共に、模擬試験とも比類ない精緻な診断表を無料でご提示させていただいております。現在、解答送信を終えていただきますと、すぐに診断表がご覧になれます。
以下にご提示の「解答例」は赤マル福祉の判断によるものです。Web自動採点は、この解答例にもとづいております。※予告なしに正答を変更する場合がございます。

第22回 精神保健福祉士国家試験 解答例
国家試験解答例 (PDF)

【正解の揺れに関する見解】
共通科目

【問題25】  ベヴァリッジ報告についての出題でした。選択肢4と選択肢5で迷われた方が多かったと思います。
 選択肢4はナショナル・ミニマムについての記述です。ナショナル・ミニマムとは、国が最低限度の条件を定めて実施するべきであるという理念をいいます。このナショナル・ミニマムが初めて示されたのはウェッブ夫妻の著書『産業民主制論』(1897年)です。また、ベヴァリッジ報告においてナショナル・ミニマムの概念が示されています。
 選択肢5の社会保障計画ですが、ベヴァリッジ報告の中で選択肢文の考え方が示されています。
 選択肢4については明らかに適切でないと断定するのは難しいものと思われ、不適切問題となる可能性もあります。ウェッブ夫妻の『産業民主制論』についての理解を問うている可能性も考えられるため、選択肢5が最も適切であると判断いたしました。
【問題46】
 福祉計画についての出題でした。選択肢1、選択肢2、選択肢4で迷われたものと思います。
 計画の実績について評価を行うと明記されているものを選ぶ問題ですが、「各計画の策定を規定している法律」とあるので要注意です。
 選択肢1の市町村自殺対策計画の根拠法は自殺対策基本法で、2016年の法改正により策定が義務づけられました。自殺対策基本法の条文において「評価」という語句はありません。なお、評価については「市町村自殺対策計画策定の手引」において記載があります。
 選択肢2の市町村介護保険事業計画の根拠法は介護保険法です。介護保険法第117条第7項で「市町村は、第二項第三号に規定する施策の実施状況及び同項第四号に規定する目標の達成状況に関する調査及び分析を行い、市町村介護保険事業計画の実績に関する評価を行うものとする。」と規定されています。
 選択肢4の市町村・子ども子育て支援事業計画の根拠法は子ども・子育て支援法です。条文中に「評価」という語句はありますが、計画の実施について評価を行うものではありません。なお、評価については「子ども・子育て支援事業計画の達成状況の点検及び評価について」において記載があります。
 「各計画の策定を規定している法律」であることより、選択肢2が最も適切であると判断いたしました。
専門科目
該当なし

結果講評

【共通科目】

1.出題形式

 共通科目の問題数は全83問で、科目別の問題数も例年通りであった。また、「2つ」選ぶ問題は6問と、昨年よりも1問増加した。前回の試験では、地域福祉で「2つ」選ぶ問題が4問出題され、科目間の偏りがみられたが、今回の試験では、1つの科目で「2つ」選ぶ問題が2問以上出題されていないのが特徴であった。なお、単文事例については全部で12問出題され、昨年と同様であった。科目によって多少の出題数の変動がみられたが、人体の構造から1問出題されたのは第26回(精神の方は第16回)以来であった。

2.出題内容

 問題内容については、見慣れない語句や内容からの出題が例年と比べて増加した。
 特筆すべきは「現代社会と福祉」であり、ニッポン一億総活躍プラン、外国人材の受入れ・共生のための総合的対応策、持続可能な開発目標(SDGs)など、過去に出題実績のない語句が立て続けに出題された。この科目の出題数は10問であるが、半数以上が新傾向の問題であったため、0点科目とならないよう特に注意が必要な科目となった。
 その一方で、残りの科目については一部に難易度の高い問題も含まれていたが、見慣れない語句や内容からの出題はあまり多くなく、基本事項をおさえておけば点数の取れる問題もかなり見られた。正解できたはずの問題でミスを頻発してしまうと合否に悪影響を及ぼすおそれもあり、引き続き過去問学習が重要であるといえる出題内容であった。

3.全体概況

 共通科目全体を概観すると、社会福祉士として身につけておくべき理解度を評価する問題も多く見られた。しかしながら、一部の科目に新傾向の問題が集中するなど、例年と比較して難易度の高い問題が増加したため、共通科目全体の難易度については昨年並み~やや難化したものと思われる。

共通科目分析はこちら

【専門科目】

1.出題形式

 精神保健福祉士 専門科目の問題数は全80問、科目別の問題数、3問1セットの事例問題数も例年通りでした。
 「2つ」選ぶ問題は16問出題され、昨年より3問増加しました。この形式は第15回以降で現れたものですが、全体の2割を占め、今までで最も多い出題数となりました。

2.出題内容

 精神保健福祉士の有資格者として、用語や制度、法律など理解しておくべき事項が幅広く問われました。
 基本事項をおさえておけば点数の取れる問題がある一方で、今までに出題されたことのないような目新しい問題も見られました。新傾向の問題は全体の1割ほどと、昨年と同程度の割合でしたが、時間をロスしないよう注意が必要であったといえそうです。
 1問ごとの出題内容については年度によって多少の差違は見られますが、本質的には例年通りの出題であったといえます。詳細につきましては科目別分析をご覧ください。

3.全体概況

 国家試験では、正解すべき問題で確実に点数を取れたかが試されます。合格するためには過去問学習が必要不可欠であることは不変であり、専門科目全体の難易度につきましては、昨年とほぼ同程度であったものと思われます。

専門科目分析はこちら