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福祉行財政と福祉計画

この科目は、福祉行政・福祉行財政と福祉計画の大きく2つから構成されています。

今回のテーマは「福祉計画」です。
試験勉強をどう進めたらよいかわからない方もいらっしゃると思いますが、「福祉計画」をしっかり理解していれば正解できた問題もありました。
基本を確実におさえておくことが何より大切です。

では始めましょう。
次の表の福祉計画について、空欄を埋めてみてください。

名称 地域福祉計画 老人福祉計画 介護保険事業計画 障害者計画
策定 義務
計画期間 ――― ――― ―――

それでは確認です。
まず、地域福祉計画ですが、策定は「任意」です。老人福祉計画と障害者計画については策定が「義務」づけられています。
なお、介護保険事業計画は「3年」を一期として策定します。

続いて、福祉計画について、実際に出題された試験問題を通して、理解を深めていきます。

社会福祉士 第25回 問題48を解いてみましょう。精神保健福祉士の方は、第15回 問題48となります。

 各種福祉計画策定に際して、相互の連携に関する各福祉法の規定に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 市町村地域福祉計画は、地方自治法の定める基本構想に即して策定されなければならない。
2 市町村地域福祉計画は、市町村老人福祉計画と一体のものとして策定されなければならない。
3 市町村老人福祉計画は、市町村介護保険事業計画と一体のものとして策定されなければならない。
4 母子家庭及び寡婦自立促進計画は、次世代育成支援対策推進法に定める市町村行動計画と一体のものとして策定されなければならない。
5 都道府県介護保険事業支援計画は、医療法に規定される医療計画と一体のものとして策定されなければならない。

皆さん、正解の選択肢を選べましたでしょうか?

ポイントとなるのは選択肢2と3です。
市町村地域福祉計画(社会福祉法)、市町村老人福祉計画(老人福祉法)、市町村介護保険事業計画(介護保険法)の3つの関係について整理します。

・「市町村老人福祉計画」と「市町村介護保険事業計画」…一体のものとして作成
・「市町村老人福祉計画」と「市町村地域福祉計画」…調和が保たれたもの
・「市町村介護保険事業計画」と「市町村地域福祉計画」…調和が保たれたもの
→「老人」と「介護」が「一体」、
 「市町村地域福祉計画」を含めば「調和」、と整理しておきましょう。

→これより、正解は3となります。

<各選択肢のポイント>

・選択肢1:社会福祉法第107条では、「地方自治法の定める基本構想に即して策定」といったような規定はありません。
・選択肢2:「一体のものとして作成」ではなく、「調和が保たれたもの」です。
・選択肢3:これが正解です。「一体のものとして作成」されます。老人福祉法第20条の8(第7~8項)&介護保険法第117条(第6~7項)も合わせて確認しておきましょう。
・選択肢4:「母子家庭及び寡婦自立促進計画」と「市町村行動計画」の連携については、特に規定されていません。
・選択肢5:一体のものとして策定されるのは、「医療計画」ではなく「都道府県老人福祉計画」です。これについても、老人福祉法第20条の9(第5~6項)&介護保険法第118条(第5~6項)も合わせて確認しておきましょう。

福祉計画のポイントを整理すると、次のようになります。

名称 地域福祉計画 老人福祉計画 介護保険事業計画 障害者計画
策定 任意 義務 義務 義務
計画期間 ――― ――― 3年を一期 ―――
根拠法 社会福祉法第107、108条 老人福祉法第20条の8、9 介護保険法第116、117、118条 障害者基本法第11条
概要など 地域福祉の推進に関する事項を一体的に定める計画 老人居宅生活支援事業及び老人福祉施設による事業の供給体制の確保に関する計画
・介護保険事業計画と一体のものとして作成
・地域福祉計画と調和が保たれたもの
介護保険事業に係る保険給付の円滑な実施を確保するための計画
・老人福祉計画と一体のものとして作成
・地域福祉計画と調和が保たれたもの
障害者の自立及び社会参加の支援等のための施策の総合的かつ計画的な推進を図るため、障害者のための施策に関する基本的な計画

福祉計画も毎年確実に出題されます。
法令の条文を元に出題されていることが多いです。なかなか取り組みにくい内容かとは思いますが、法令に目を通すことで、確実に得点力がアップします。何度も復習し、正解できるようにしましょう。