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現代社会と福祉

多くの方が苦手意識をもち、試験勉強が進まない科目となっている方も多いと思います。
年度によって難易度に差はありますが、国家試験に合格する上で確実に正解すべき問題が必ず出題されているのも事実です。

今回のテーマは「ニーズ(ニード)」です。
次回の国家試験の出題傾向が気になるところではありますが、基本をしっかりと理解することが何より重要です。今回の内容が、これから本腰を入れて試験勉強するための足掛かりになれば幸いです。

では始めましょう。
ニードを「貨幣的ニード」と「非貨幣的ニード」に分類した人物は誰でしょうか?

それでは確認です。

三浦文夫

「貨幣的ニード」と「非貨幣的ニード」を整理すると、次のようになります。
貨幣的ニード……金銭給付によって充足されるニード
非貨幣的ニード…金銭給付によっても充足されないニード
しっかりと理解しておきましょう。

続いて、「ニーズ(ニード)」の内容について、実際に出題された試験問題を通して、理解を深めていきます。

社会福祉士 第26回 問題24を解いてみましょう。精神保健福祉士の方は、第16回 問題24となります。

ニーズ(必要)に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 欲求は、本人の発言で表現されなければ、ニーズ(必要)とはならない。
2 充足すべきニーズ(必要)の把握は、行政や専門職が行い、本人や家族がこれに関与することはない。
3 社会福祉実践は、ニーズ(必要)のうち、その人が自覚し具体的に支援を求めるものを対象にする。
4 ニーズ(必要)充足のために平等な資源の量を分配すべきであるという考え方を、貢献原則と呼ぶ。
5 同じ量の資源を用いても、ニーズ(必要)の充足のされ方は個人の健康状態や生活水準などに応じて異なる。

皆さん、正解の選択肢を選べましたでしょうか? それでは、選択肢ごとのポイントをまとめていきます。
それでは、選択肢ごとのポイントをまとめていきます。

・選択肢1: ニーズは本人の発言で表現されたものに限定されません。いいたくても言い出せない状況等など、本人の発言で表現されていないニーズもあります。
・選択肢2: 行政や専門職がニーズの把握を行うだけでなく、本人や家族の訴えによりニーズを把握することもあります。
・選択肢3: 社会福祉実践では、その人が自覚し具体的に支援を求めたニーズだけでなく、その人が自覚していないニーズに対しても支援する支援が求められます。
・選択肢4: 「平等な資源の量を分配すべきである」という考え方は必要原則です。貢献原則とは、貢献能力に応じた分配を原則とする考え方をいいます。
・選択肢5: これが正解です。個人の置かれている状況は健康状態や生活水準など異なりますので同じ量の資源を用いても、ニーズの充足のされ方は異なります。

この問題を通し、ニード(ニーズ)の基本をしっかりおさえておきましょう。
また、ブラッドショーのニード(ニーズ)の4類型についても整理しておきます。必ず理解しておきましょう。

・規範的ニード………価値基準や科学的判断に基づく絶対的基準によりニードの有無を判定するもの
・感得されたニード…個々人に感得されたニードいわゆる欲求をいい、本人が自覚しているもの
・表明されたニード…対象者自身が感じているニードを、他人にわかるように実際に表明したもの
・比較ニード…………他人や他の集合体の状態との比較によってニードの有無を判定すること

この問題は基礎的な内容が中心でした。確実に正解すべき問題の一つです。
不正解だった方は、しっかりと復習をして、同じミスを繰り返さないようにすることが何より大切です。
実際の国家試験のときには必ず正解できるようにしておきましょう。