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心理学理論と心理的支援

この科目に限らず、年度によって難易度に変動がみられますが、問題を解く上で、用語の理解が必要不可欠なのは言うまでもありません。

今回のテーマは「記憶」です。
「記憶」といいましても、様々なものがあります。
今回の内容を通し、重要事項をしっかりおさえることが何より大切です。

では始めましょう。
記憶は3つの過程で構成されます。何でしょうか?

それでは確認です。

記銘(符号化)、保持(貯蔵)、想起(検索)

続いて、記憶の内容について、実際に出題された試験問題を通して、理解を深めていきます。

社会福祉士 第24回 問題9を解いてみましょう。精神保健福祉士の方は、第14回 問題9となります。

 記憶に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。

1 作動記憶とは、状況変化の文脈を過去数分間にわたって貯蔵することによって、事象の知覚、談話の理解、推理や算数の課題などの活動や課題の遂行を可能にする記憶をいう。
2 自伝的記憶とは、スキーやテニス、ピアノの演奏など「やり方」に関する記憶であり、言語化が難しく行動変容から間接的にその獲得が推測できる記憶をいう。
3 長期記憶とは、ある特定の出来事が起こったら、又はある時間が経過したらあることを実行しなければならないなど、未来に行う行為に関する記憶をいう。
4 意味記憶とは、その記憶をもっている個人自身の生活史に位置づけられているような事象の記憶であり、事象の起こった日時や場所も同時になされる記憶をいう。
5 聴覚的記憶とは、言語の使用に必要な知識であり、記憶したときの状況や日時あるいは文字の色や大きさなどには関係なく、独立した知識となっている記憶をいう。

皆さん、正解の選択肢を選べましたでしょうか?
それでは、選択肢ごとのポイントをまとめていきます。

・選択肢1: これが正解です。「作動記憶」は、短い時間あることを記憶にとどめておくと同時に、認知的な作業を頭の中で行う記憶です。例として、計算をする際に繰り上がりの桁を一時的に記憶することなどがあります。
・選択肢2: 自伝的記憶」とは、自分自身についての出来事の記憶をいいます。スキーやテニス、ピアノの演奏など「やり方」に関する記憶は「手続き記憶」です。
・選択肢3: 長期記憶」とは、長期間保持される記憶をいいます。未来に行う行為に関する記憶は「展望的記憶」です。
・選択肢4: 意味記憶」とは、世の中の事実に関する情報に関する記憶をいいます。例として、歴史の年代や英単語の意味などがあります。個人自身の生活史に位置づけられているような事象の記憶は「自伝的記憶」です。
・選択肢5: 聴覚的記憶」とは、「聴いて覚えた」ものであり、例として、好きな曲の歌詞を覚えていることなどがあります。必ずしも独立した知識となっているのではありません。

この問題で出てきたものは確実におさえておきましょう。
また、この問題で出てこなかったもののうち、重要なものとして「短期記憶」と「エピソード記憶」があります。これらのポイントは次のようになります。

短期記憶…数秒から数分間の短い時間の記憶
また、短期記憶は、リハーサル(頭の中で復唱したり、反復学習すること)により、長期記憶に移されます。

エピソード記憶…「温泉旅行に行った」など経験や出来事に関する記憶

出題内容が多岐にわたる科目ではありますが、用語を理解しておくことで確実に得点できます。 しっかりと復習しておきましょう。