精神保健福祉士国家試験情報第24回 精神保健福祉士国家試験 結果速報・分析
正答と合格基準について
今回の試験結果の概要は次のようになります。
受験者 | 6,502人 |
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合格者 | 4,267人 |
合格率 | 65.6% |
合格基準点 | 101点(150点満点中) なお、共通科目免除の場合… 47点(80点満点中) |
不適切問題 | (共通科目)問題1 |
第24回 精神保健福祉士国家試験 |
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国家試験正解一覧 (PDF) |
合格基準点・合格者数など (PDF) |
受験者数は6,500人ほどであり、前回より300人ほど増加しました。合格者数については4,300人ほどと、前回より300人ほど増加しました。なお、合格率は65.6%と例年よりもやや高い水準となりました。
合格基準点については前回(第22回)よりも7点上がり、101点となりました。なお、共通科目免除の方は前回よりもさらに3点上がり、47点となりました。ここ数年の推移を見ますと、今回の合格基準点は高い水準であったといえます。
注目すべきは、共通科目&専門科目の両方を受験された方の合格基準点が100点を超え、得点率が6割を大きく超えたことです。実際に受験した方からも、共通科目・専門科目ともに、「例年よりも点数が取りやすかった」という声も聞かれました。精神保健福祉士の国家試験の合格率が例年60%台で推移していることを考えますと、問題が容易だからといって、気を抜くことなく、点数を取りこぼさないようにすることが必要といえます。
精神保健福祉士として身につけるべき事項は大きく変わることはありません。試験問題を選択肢レベルで見てみますと、過去に出題されたものとほぼ同じ、というものも見られました。この選択肢を理解してさえいれば正解できる、といった問題もあり、過去問学習の重要性は不変である、といえる試験結果でした。
(正解と赤マル福祉自動採点で見解が異なったものについて)
【共通科目】不適切問題となった問題1を除き、すべて試験センター公表の正解と一致していました。
【専門科目】問題27
この問題では、精神保健福祉士の対応の基となる考え方について問われました。解答速報では、選択肢5の相互作用モデルとしていました。一方、試験センターが発表した正解は、選択肢1の社会モデルでした。社会モデルは、障害は社会と個人の心身機能の障害があいまってつくりだされているものであり、その障壁を取り除くのは社会の責務であるとし、社会全体の問題として捉える考え方をいいます。与えられた問題文から社会モデルであるということを読み取り、出題者の意図を適切に汲み取れたかが求められました。
結果講評
【共通科目】
1.出題形式
共通科目の問題数は全83問で、科目別の問題数も例年通りであった。また、「2つ」選ぶ問題は3問と、昨年より3問減少した。なお、単文事例については全部で12問出題され、昨年と同様であった。科目によって多少の出題数の変動がみられたが、昨年に引き続き「福祉行財政と福祉計画」から1問出題された。
2.出題内容
問題内容については、見慣れない語句や内容からの出題が昨年より増加した印象を受ける。頻出事項からの出題であっても、今までにないような問われ方であったり、見たことのない語句が選択肢の中に含まれている、といった問題も散見された。国家試験では制限時間内に問題を解かなければならないため、難易度の高い問題に時間を取られないよう注意であった。 その一方で、確実に正解したい問題も出題されており、これらの問題で点数を積み重ねることが合格のためには必要不可欠である。過去問学習の重要性は揺るがない、といえる出題内容であり、その点においては例年通りであった。
3.全体概況
共通科目全体を概観すると、各科目とも重要事項を中心に出題されたものの、昨年と比較して踏み込んだ出題内容が増加しており、難易度についてはやや難化したものと思われる。
【専門科目】
1.出題形式
精神保健福祉士 専門科目の問題数は全80問、科目別の問題数、3問1セットの事例問題数も例年通りでした。
「2つ」選ぶ問題は12問と、昨年、一昨年よりも4問減少しました。この形式は第15回以降で現れたものですが、問題文をよく読み、見落とさないよう注意が必要でした。
2.出題内容
精神保健福祉士の有資格者として理解しておくべき用語や制度、法律などが幅広く問われました。
問題別の難易度につきましては、基本レベル~難問まで幅広く出題されている、という点も例年通りの出題傾向といえるものでした。
頻出事項でミスなく点数を取ることが重要ですが、初めて見るような問題や、かなり踏み込んだ内容まで理解が必要なものも見られました。難易度の高い問題か否かを見極める力も求められました。詳細につきましては科目別分析をご覧ください。
3.全体概況
精神保健福祉士として求められる資質が大きく変わることはなく、過去問学習を地道に積み重ねることにより合格することが可能、といえる出題内容でした。問題の一部に踏み込んだものも見られたことからも、専門科目全体の難易度につきましては、昨年と比較して同程度~やや難化したものと思われます。