社会福祉士国家試験情報第38回(令和7年度)社会福祉士国家試験 結果速報・分析

正答と合格基準について

試験日 令和8年2月1日(日)
受験者 ---人
合格者 ---人
合格率 ---%
合格基準点 ---点(150点満点中)

試験センターの公表後(3月上旬)に
掲載します
第38回 社会福祉士国家試験
正答例 (PDF)

【正解の揺れに関する見解】

<共通科目>

【問題21】
 この問題は、孤独・孤立対策推進法に関する出題でした。条文の内容について問われましたが、選択肢3と選択肢4で迷われた方が多かったものと思います。
 選択肢3ですが、第2条で「孤独・孤立の状態にある者及びその家族等(以下「当事者等」という。)の立場に立って、当事者等の状況に応じた支援が継続的に行われるようにすることを旨とする」といった規定があり、適切な内容と考えらえれます。
 一方、選択肢4ですが、第6条で「国、地方公共団体、当事者等への支援を行う者、地域住民その他の関係者は、基本理念の実現に向けて、相互に連携を図りながら協力するよう努めるものとする。」と規定されています。
 この選択肢4ですが、「「当事者等への支援を行う者」と「地域住民」の両者が相互に連携を図りながら」となっており、国や地方公共団体が抜けています。
 最も適切なものを選ぶという観点から、選択肢3がより適切と考えられ、解答速報では、選択肢3を正解といたしました。

【問題65】
 この問題は、社会福祉士及び介護福祉士法の制定にかかる福祉関係三審議会合同企画分科会の意見具申の内容を選ぶ出題でした。2つのうち、選択肢5を確実に選べたものの、残り1つについて、選択肢1、選択肢3、選択肢4で迷われた方が多かったものと思います。
 選択肢1については、1987年(昭和62年)3月の「福祉関係者の資格制度について(意見具申)」(福祉関係三審議会合同企画分科会)で記載されています。なお、選択肢5もこの意見具申の中で記載があります。
 一方、選択肢3は、1971年(昭和46年)11月の「社会福祉専門職員の充実強化方策としての「社会福祉士法」制定試案」(中央社会福祉審議会 職員問題専門分科会起草委員会)での記載内容です。
 選択肢4は、1989年(平成元年)3月の「今後の社会福祉のあり方について(意見具申)」(福祉関係三審議会合同企画分科会)での記載内容です。
 社会福祉士及び介護福祉士法の制定は1987年(昭和62年)5月です。
 問題文中の「社会福祉士及び介護福祉士法の制定にかかる」という記述から、選択肢1が最も適切であるものと考えられ、解答速報では、選択肢1・選択肢5を正解といたしました。

【問題66】
 解答例を公開した当初、選択肢5を解答例としておりましたが、運営事務局で再度協議した結果、選択肢2がより適切という結論に至り、2/3 17:00に解答例を選択肢2に変更いたしました。

<専門科目>

【問題114】
 この問題は、ジェネラリストソーシャルワークに関する出題でした。選択肢3、選択肢4、選択肢5のうち、どの2つを選ぶのかで迷われた方が多かったものと思います。
 ジェネラリストソーシャルワークは、対象が個人でも家族でも集団でも地域でも、基本的な援助の流れ(プロセス)は共通するという考え方です。これより、選択肢3は適切なものと考えられます。
 選択肢4ですが、ジェネラリストソーシャルワークでは、ミクロ・メゾ・マクロなど多様なレベルに対応し、幅広い支援方法が求められます。「多様な支援のレパートリー」が必要であり、選択肢4も適切なものと考えられます。
 また、選択肢5のストレングスやエンパワメントという視点は、ジェネラリストソーシャルワークにおいても重要です。ストレングスとは、「対象者(クライエント)が持つ力・資源」に注目するものであり、選択肢文中で記載されたような、問題や病理的なところをストレングスに変換というものではないものと思われます。
 これより、解答速報では、選択肢3・選択肢4を正解といたしました。

【問題116】
 この問題は、事例文を元に、ソーシャルワーカーの役割について、最も適切な語句を1つ選ぶ出題でした。選択肢1、選択肢4、選択肢5で迷われた方が多かったものと思います。
 選択肢1のメディエーターですが、対立している当事者同士の間に入って仲裁する役割です。この事例では対立や紛争は起きておらず、適切とはいえません。
 選択肢4のプログラムディベロッパーとは、新しい事業やサービスを企画・開発する役割です。空き店舗活用の拠点づくりは将来的に事業化する可能性もありますが、現段階ではまず地域ネットワーク形成が主となります。
 選択肢5のコンビナーは、地域の関係者や資源を結びつけ、ネットワークを形成する役割です。地域資源を「つなぐ」ことが求められており、最も適切であると考えられます。
 これより、解答速報では選択肢5といたしました。

結果講評

【共通科目】

1.出題形式

 共通科目の問題数は全84問、科目別の問題数も、昨年と同様でした。
 「2つ」選ぶ問題は27問と、昨年(15問)と比較して大幅に増加し、前回と比べて2倍近い出題数となりました。「2つ」選ぶ形式特有の難しさも相まって、問題全体の難易度を押し上げる一因になったものといえるでしょう。
 事例問題は28問出題され、昨年(26問)からやや増加しました。事例問題が全体の約3分の1を占め、「社会学と社会システム」で初めて事例問題が出題された点も含め、読解力や状況把握力がこれまで以上に求められる構成でした。

2.出題内容

 共通科目全体を通してみると、昨年以上に目新しい出題や、見慣れない語句が多くみられた点が大きな特徴といえます。単に用語を知っているかどうかを問うものではなく、既知の語句であっても、かなり踏み込んだ内容や、これまでとは異なる角度からの出題が目立ちました。
 こうした新傾向は、試験序盤の科目で特に顕著であり、受験者によっては早い段階で戸惑いや難しさを感じたのではないでしょうか。一方で、科目が進むにつれて、例年通りの定番テーマや過去に繰り返し出題されてきた内容からの問題も散見されました。このため、難易度の高い問題に振り回されるのではなく、確実に得点すべき問題を見極め、着実に点数を積み重ねられたかどうかが、結果を左右した試験であったといえます。

3.全体概況

 今回の共通科目は、ここ数年と比較して難易度が高く、多くの受験者が思うように点数を伸ばせなかった可能性があります。実際に試験を受けた方の中には、途中で強い不安や焦りを感じた方もいらっしゃったかもしれません。
 しかし、知らない内容が出題されたからといって思考を止めてしまうのではなく、選択肢を一つひとつ丁寧に読み、「明らかに誤っているもの」をどれだけ除外できたかが問われる試験でもありました。完璧に理解していなくても、これまでの学習の積み重ねによって培われた判断力や基礎知識を活かすことで、部分点的に拾える問題も少なくなかったと考えられます。
 総じて、本試験は受験者の知識量だけでなく、思考力や冷静さを含めた総合的な実力が試される内容であったといえるでしょう。
(2025/02/02 09:00公開)

共通科目分析はこちら

【専門科目】

1.出題形式

 社会福祉士 専門科目の問題数は全45問、科目別の問題数も、昨年と同様でした。
「2つ」選ぶ問題は21問出題され、昨年の17問より増加しました。今後も同程度の出題が見込まれるため、確実に形式を意識した解答練習が重要となります。
事例問題は21問出題され、昨年の23問より若干減少しましたが、科目別の出題数は昨年と大きく変わらず、引き続き事例を通じた判断力が求められました。

2.出題内容

 専門科目についても、共通科目と同様、昨年以上に目新しい出題や見慣れない語句からの出題が目立ちました。初見の用語に戸惑った受験生も多かったと思われます。
 一方で、テキストや参考書で見たことのある語句に関する出題も一定数あり、基本事項を確実に理解し、関連知識まで学びを深めていたかが問われる内容でした。知識の暗記だけでなく、背景や概念を踏まえて選択肢を吟味する力が必要となる試験であったといえます。

3.全体概況

 社会福祉士国家試験の専門科目についても、ここ数年の中で難易度は高かったといえます。共通科目に引き続き、追い打ちをかけるように目新しい語句や出題が見られ、受験生にとっては厳しい試験となりました。
 しかし、このような状況でもあきらめることなく、選択肢を1つずつ丁寧に吟味し、確実に正解できる問題を積み上げられたかが試されたといえます。難問に左右されすぎず、基礎を軸に対応する姿勢が重要でした。

 受験された皆様は、合格を目指し努力を続けてきたことと思います。例年にない難易度の高い問題に果敢に立ち向かったのです。
 試験勉強をしていてつらく苦しい日々もあったと思いますが、ぜひご自身をねぎらってください。
 本当にお疲れさまでした。
(2025/02/02 09:00公開)

専門科目分析はこちら