介護福祉士国家試験情報第24回 介護福祉士国家試験 結果速報・分析

正答と合格基準について

(更新:2012/03/28 18:55)

今回の国家試験は、初めての新カリキュラム対応の試験ということもあって、その内容はもちろん、難易度そして結果的な合格基準が大いに注目されていたといえよう。結果的に、63.9%という異例ともいえる高い合格率で、88,190人の方が合格を勝ち取った。受験者数を昨年からおよそ1万6千人も減らした上での、1万3千人以上もの合格者の増加については、厚生労働省の意図をいかに推し量るべきであろうか
合格基準点となった75点には、例年と大きな差異はなく、得点率にして62.5%であった。新カリキュラムでの試験に対する不安を抱えて受験された皆さんにとっては、例年よりやや容易な内容となり、結果的に合格者も多く出たことは幸いだったのではないか。
なお、国家試験終了直後に、赤マル福祉が発表した正解と、試験センターから正式に発表された正解の間には、一問の差異も生じなかった。

結果講評

【午前科目】

(更新:2012/01/29 18:13)
本日の国家試験を受験された皆様、寒い中たいへんお疲れ様でした。
初めての新カリキュラムによる試験として、フタを開けてみるまではその実態が予測の域を出ず不安が多かったことと思われます。しかしながら、問題内容としては、従来の国家試験と大きな相違はなく、基本的な項目が中心に問われていたのではないでしょうか。
試験開始直後、領域Ⅰ「人間と社会」の冒頭で、「人間の尊厳と自立」「人間関係とコミュニケーション」が、わずか2問ずつであったことで驚かれた方もいらっしゃったかもしれません。特に、「人間関係とコミュニケーション」は「コミュニケーション技術」の8問と合わせた計10問で一科目群となりますので、無得点の場合がやや懸念されるところではありますが、従来の試験の最小問題数が8問であったことよりは緩和されているといえます。
従来の試験で3問連結の事例問題が、4科目にわたって計24問出題されていたことに対し、今回からは午後の「総合問題」の12問に集約された分、1問ごとの短文事例問題が増えたことが特筆できます。その他、各科目毎の傾向分析については、科目別分析にゆずります。

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【午後科目】

(更新:2012/01/29 19:04)
引き続き午後の試験について概観させていただきます。
午前試験同様、初めての新カリキュラムによる試験として、その動向が注目されましたが、領域Ⅲ「こころとからだのしくみ」においては、従来の老人福祉論、障害者福祉論、老人・障害者の心理、医学一般、精神保健などの旧科目にあたる分野から、やはり基本的な事項についての出題がされていたのではないでしょうか。
短文事例問題が多く新出したことも、午前と同様です。「認知症の理解」で3問、「障害の理解」で1(~2)問、「こころとからだのしくみ」で2(~4)問の出題がありました。
最も動向が注目された「総合問題」については、従来の介護技術や形態別介護技術といった旧科目の中での出題と異なり、3領域それぞれを意識した、より実践的な問題内容となっているといえます。その他、各科目毎の傾向分析については、科目別分析にゆずります。

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