介護福祉士国家試験情報第23回 介護福祉士国家試験 結果速報・分析

正答と合格基準について

(更新:2011/03/29 20:00)

まず、実技試験の合格基準は全く例年通りであった。一方、筆記試験の合格基準は71点となり、近年より低い水準となったが、それでも合格率は48.3%と50%を下回ったところから見ると、筆記試験は難度の高い結果となったといえる。もし試験問題自体が特に難解であったという評価を為さなければ、新カリキュラム移行前の駆け込み受験が影響したか。しかしながら受験者数の増加は 400名程度であった。
赤マル福祉が事前に発表した正答と、今回の公式発表との差異は、形態別介護技術の事例問題の問題113で生じた。当初は4「十分に休養をとるように」というやや曖昧な支援内容を不適切と判断し、本来は活動的で外出好きのJさんに対して2「気分転換のため散歩に誘った」という支援を適切としたが、訪問介護員が独断で外出を促すことが不適切である点への認識が欠けていたため、ここに訂正させていただきます。

結果講評

【午前科目】

(更新:2011/01/30 14:40)
午前の全体的な出題状況は、各科目の問題数・形式・難易度いずれも昨年と大きな変化はなかった。第21回試験から昨年の第22回試験にかけては、○×等の組み合わせを選択する問題が、社会福祉概論の1問(問題5)以外廃絶されたが、本年第23回試験において、さらにすべての問題について5つの選択肢から一つ選ぶ正誤問題となった。大部分の問題が「正しいもの」「最も適切なもの」を一つ選ぶ問題であるが、「老人・障害者の心理」においては、8問中3問が「誤っているもの」「適切でないもの」を選ぶ問題であった。
また、「老人福祉論」において介護保険制度に関する問題が3問出題されたことは、その重要性を示すものではないか。些細なことではあるが、「社会福祉援助技術」の事例文がたいへん短いものになったことが目に止まった。各科目の出題内容で特筆すべきことは、科目別分析にゆずりたい。

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【午後科目】

(更新:2011/01/30 18:45)
午後の全体的な出題状況についても、午前同様、各科目の問題数・形式・難易度いずれも昨年と大きな変化はなかった。午前でも一部に見受けられたが、午後の「医学一般」を中心に、外国人介護福祉士候補者に対する配慮(実際に受験するのは来年度から)による、疾病名に対する英語併記が受験生にとっては目新しかったのではないか。
午後の科目は、例年通り、「介護概論」「介護技術」「形態別介護技術」の3科目は、受験生の皆さんにとって、現場での実践経験・知識が生かされる基本的な内容だったと思われるが、「医学一般」「精神保健」についての一部に難しく感じられる問題があったのではないか。詳細は科目別分析を参照のこと。

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