HOME > 第23回社会福祉士国家試験結果速報

正答と合格基準について

(更新:2011/03/15 15:00)
新カリキュラム2年目の国家試験であった。配点は150点満点(共通76点、専門74点)、科目別問題数については昨年と同様であった。合格基準点は81点であり、第20~22回の直近3回と比べて低い水準であった。科目の中には難易度の高い科目も含まれており、やや難易度が高かったといえよう。また、合格率は28.1%であり、例年と同程度の水準となった。問題全体を通し、正解の判断が難しい問題もあり、対応が難しいものも含まれてはいる。しかしながら、今後の国家試験についても、過去問学習を通し、重要キーワードを理解するとともに、教科書や法令を確認する学習を繰り返し行うことが重要であろう。

第23回 社会福祉士国家試験 正解一覧(PDF)    社会福祉士国家試験 合格基準点など(PDF)

結果講評

【共通科目】 科目別分析はこちら
(更新:2011/01/30 14:30)
共通科目は全6問、科7目別の問題数も昨年と同様であった。また、出題形式についても、昨年同様、76問すべてが「正しいもの」や「適切なもの」を一つ選ぶ形式であった。
また、単問事例については、昨年同様10問出題され、すべて〔事 例〕と表記される問題形式であった。科目別では、「地域福祉の理論と方法」「社会保障」「保健医療サービス」「権利擁護と成年後見制度」は2問ずつで、昨年と変化がなかった。変化があった科目として、「低所得者に対する支援と生活保護制度」が2→1問に減少し、今回、「人体の構造と機能及び疾病」で新たに1問出題された。
問題の内容としては、「社会理論と社会システム」や「現代社会と福祉」のように見慣れないキーワードが多く出題された科目もあり、難易度の高い問題もみられた。しかしながら、それ以外の科目では、典型的な出題内容も多く、過去問やテキストをきちんと学習していれば確実に正解できる問題も含まれていたことからも、全体としては例年並みの難易度であったと思われる。
【専門科目】 科目別分析はこちら
(更新:2011/01/30 18:00)
 専門科目は全74問、科目別の問題数も昨年と同様であった。
 出題形式については、問題78で「避けるべきこと」を一つ選ぶ問題が出題されたが、それ以外の問題については、昨年同様、「正しいもの」や「適切なもの」を一つ選ぶ形式であった。
 また、単問事例については22問出題され、昨年と同じ問題数であった。「相談援助の理論と方法」からの出題が最も多く、昨年同様12問であり、社会福祉士としての実践能力を問われる傾向は変わらない。単問事例の出題数が変化した科目として、「相談援助の基盤と専門職」が2→1問に減少した。また、今回新たに「社会調査の基礎」から1問出題された。「社会調査の基礎」を苦手としている受験生が多いようなので、この単問事例を確実に正解しておきたいところである。
 問題内容については、問題89のような倫理学について問うものなど、見慣れない問題が何問か見られたが、全体的には、どの科目も重要ポイントをきちんとおさえておけば合格基準には達することが可能であり、共通科目と比べて、取り組みやすい問題内容であった。難易度は昨年とさほど変わらないものと思われる。