各科目ワンポイントアドバイス社会保障

この科目では、年金や医療保険などの社会保険制度を中心に、社会保障に関連した内容が出題されます。
苦手意識を持たれていらっしゃる方も多く、何から勉強したらわからないという方も多いのではないのでしょうか。

今回のテーマは「年金」です。
年金の出題頻度はとても高いです。
一見、制度が複雑で覚えることが多いように感じる方もいらっしゃると思いますが、基本事項をおさえることで、選択肢の○×を判断できるものも多く出題されています。
何から始めたら良いかわからない方は、是非、この内容から始めてみてください。
次第に点数が取れるようになってきます。

では始めましょう。
老齢基礎年金を受給するには、保険料納付済期間、保険料免除期間、合算対象期間を合計した受給資格期間が何年以上必要でしょうか?

それでは確認です。

10年

受給資格期間は、2017(平成29)年8月1日から「10年」に短縮されています。
それ以前は25年であった、という点もおさえておくと良いでしょう。
続いて、年金について、実際に出題された試験問題を通して、理解を深めていきます。

社会福祉士 第33回 問題55を解いてみましょう。
精神保健福祉士の方は、第23回 問題55となります。

国民年金に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
  1. 国民年金の第一号被保険者の保険料は、前年の所得に比例して決定される。
  2. 障害基礎年金を受給していると、国民年金の保険料納付は免除される。
  3. 学生納付特例制度の適用を受けた期間は、老齢基礎年金の受給資格期間には算入されない。
  4. 自営業者の配偶者であって無業の者は、国民年金の第三号被保険者となる。
  5. 障害基礎年金には、配偶者の加算がある。

皆さん、正解の選択肢を選べましたでしょうか?
それでは、選択肢ごとのポイントをまとめていきます。

選択肢1:
国民年金の第一号被保険者の保険料は、収入にかかわらず毎月定額となっています。前年度の収入に比例して決定されるのではありません。
選択肢2:
これが正解です。障害基礎年金を受給している者のほか、生活保護法の生活扶助を受けている者なども、国民年金の保険料納付が免除されます。
選択肢3:
学生納付特例制度の適用を受けた期間は、老齢基礎年金の受給資格期間に算入されます。ただし、10年以内に保険料を追納しなかった場合、老齢基礎年金の年金額には反映されないこともおさえておきましょう。
選択肢4:
自営業者の配偶者であって無業の者は、国民年金の第一号被保険者となります。なお、第二号被保険者は厚生年金保険の被保険者、第三号被保険者は第二号被保険者に扶養されている20歳以上60歳未満の配偶者です。
選択肢5:
障害基礎年金加算は、子がいる場合であり、配偶者は含まれません。

過去問学習を通し、よく出題される内容を確実におさえておくことが大切です。
社会保障の科目で0点とならないよう、しっかりと理解しておきましょう。