福祉の仕事人インタビュー【第6回】介護福祉士
介護福祉士 上平 雄也さん
介護老人福祉施設 上総園 介護員
●プロフィール
中央介護福祉専門学校在学中に実習でお世話になったのが、今の職場である上総園。その時感じた施設の暖かい雰囲気に引かれ、職員として働くことに。今も、幅広い年代の職員が家族のように仲良く働いているため、日々楽しさややりがいを感じることができている。
取得資格:介護福祉士
●施設紹介
「上総園(http://www.kazusaen.jp/)」は、社会福祉法人芙蓉会の運営する特別養護老人ホーム(介護老人福祉施設)です。居宅介護支援事業や、デイサービス事業も行っています。訪問させていただいたB館は、広くゆったりした共用スペースを中心に、明るく清潔感の溢れるユニット型個室が配置されていました。
はじめに、特別養護老人ホームでのお仕事内容について聞かせてください。
老人福祉法に定められた介護老人福祉施設ですが、介護保険要介護認定で、要介護となった方が利用されています。よく「三大介護」と言われますが、食事・入浴・排泄の介助と、余暇活動のお手伝いをさせていただいています。特に、生活に楽しみを持っていただかないといけないので、レクリエーションを大切にしています。それから、ユニットケアにおいてご飯を炊いたり食器を洗ったりするのも私たちの仕事の一つです。
介護職として何人くらいの方が働いていらっしゃるんですか。
80人くらいになります。満床で210人っていう定員の多さもあると思うんですが。でも職場環境っていう点では、本当に恵まれていると思っています。処遇面でもそうなんですけど、人間関係の面でもとても働きやすい環境です。一つ難点があるとすれば、けっこう山の中にあるので、自宅から遠いことくらいですかね(笑)。
若い男性の介護職というのは、まだまだ数が少ないように思いますが、上平さんが介護の仕事に就こうと思われた動機、きっかけにはどんなことがありましたか。
中学生の頃から、何かお年寄りにかかわる仕事をしたいと思ってたんですが、それはきっと自分の祖母と話をしていて、とても勉強にもなるし暖かい気持ちにもなって、すごく楽しいなと感じていたので、お年寄りの方と話すようなことが仕事にできれば幸せなことだな、と考えていたからだと思います。その後、高校でお年寄りに直接かかわれる仕事っていうのは介護福祉士なんだと知って、大学進学も考えましたが、2年間で専門知識を得られて資格が取れて、すぐに働くことができる専門学校への進学を選びました。
これから福祉の仕事を目指そうとされる方にメッセージをお願いします。私たちも福祉の仕事に興味を持たれている方に、少しでも現場の声をご紹介できればいいなと思って、このインタビューのコーナーをやっていますので。
私も、やり始める前には「自分には福祉の仕事は向いてないんじゃないかな」と考えたこともあるんですけど、いざ仕事としてやってみると、やっぱり楽しいことが多いんです。よく世間では福祉の仕事はたいへんなんじゃないかとか、給料が安いんじゃないかとか、言われることもあるんですけど、皆さんが介護の仕事を続けているってことは、やっぱりやりがいとか楽しさを感じているからだと思います。逆にお年寄りに支えてもらってる、ってことを見つけられている人も多いんじゃないでしょうか。ですからぜひやってもらいたい仕事だと思いますよ。社会的にも求められていますし。
上平さんにお話をおうかがいして、「楽しい」という言葉がたくさん聞けたことは、とてもよかったと思います。今日は、お忙しいお仕事の中、どうもありがとうございました。
(インタビュアー:ジェイシー教育研究所 阿宗 大輔)