HOME > 第21回精神保健福祉士国家試験結果速報

正答と合格基準について


 今回の試験結果の概要は次のようになります。

   合格基準点…87点(163点満点中)
     なお、共通科目免除の場合…41点(80点満点中)
   受験者…6,779人、合格者…4,251人、合格率…62.7%
   不適切問題…なし


  第21回 精神保健福祉士国家試験 正解一覧(PDF) 

  第21回 精神保健福祉士国家試験 合格基準点・合格者数など(PDF) 


  受験者数は200人ほど、合格者数は150人弱減少しましたが、合格率は昨年とほぼ同じで62.7%となりました。合格基準点については前回(第20回)よりも6点下がり、87点となりました。なお、共通科目免除の方は前回よりも1点下がり、41点となりました。最近5回の合格基準点からも、今回の試験は点数が取りにくい問題が増え、とりわけ共通科目が難化したということを裏付けるものといえます。合格基準点に多少の変動はみられますが、確実に理解すべきことが中心に出題される、という方針は例年通りといえる試験結果でした。
 問題の出題内容ですが、過去問だけでは対応が難しく感じるような問題もみられたのも事実です。しかしながら、精神保健福祉士として確実に身につけておくべき事項も多く出題されています。これらの重要事項は出題頻度が高く、毎年、少しずつ形を変えながらも、本質的な部分については大きく変わることはありません。これらの内容で確実に点数を取るためにも、過去問学習を通して重要事項を理解することが必要不可欠です。出題される語句や難易度に多少の変動はみられますが、国家試験に合格するための学習法は不変である、といえる試験結果でした。

(正解と赤マル福祉自動採点で見解が異なったものについて)
【共通科目】 83問すべて試験センター公表の正解と一致していました。
【専門科目】 ・問題47 この問題では、スーパービジョンについて問われました。L精神保健福祉士(スーパーバイジー)の「自分の専門性に自信がなくなった」という相談に対し、上司のM精神保健福祉士が対応する、といった実際の場面を想定したものでした。解答速報では選択肢2としていましたが、ロールプレイを行うことで問題解決を図ることが最も適切であろうと判断しました。試験センターが発表した選択肢1ですが、「戸惑いは当然だ」といった言葉がけは、L精神保健福祉士の気持ちを受容しているか、という点では疑義が残るように思いますが、このような経験というものも精神保健福祉士として避けて通ることはできない、ということが出題意図であると思われ、このことを正しく汲み取れたかが求められました。

 

結果講評

【共通科目】 科目別分析はこちら
1.出題形式
 共通科目の問題数は全83問で、科目別の問題数も例年通りであった。また、「2つ」選ぶ問題は5問と、昨年よりも3問増加した。全5問のうち4問が地域福祉からの出題であったのも特徴的といえよう。なお、単文事例については全部で12問出題され、昨年より1問増加した。
2.出題内容
 問題内容については、ここ数年、見慣れない語句や内容からの出題が少ない傾向にあるが、今回の試験も同様の傾向であった。
 問題の一部に難易度の高い問題も見られる一方で、過去問学習を行いテキストや参考書等で理解を深めることにより正解できる問題も多く見られた。合格する上では、確実に正解すべき頻出問題で取りこぼさないことが必要不可欠であり、過去問学習の必要性が揺るがないという点では、本質的な出題傾向については例年通りであった。
3.全体概況
 共通科目全体を概観すると、出題内容や難易度については前回のものを踏襲したものといえるものであった。
 難易度については前回よりもやや難化したものの、前々回よりは取り組みやすい出題内容であったものと思われる。
【専門科目】 科目別分析はこちら
1.出題形式
 精神保健福祉士 専門科目の問題数は全80問、科目別の問題数、3問1セットの事例問題数も例年通りでした。
 「2つ」選ぶ問題は13問出題されましたが、昨年と増減はありませんでした。模擬試験等を見ましても、「2つ」選ぶ問題を見落とす方もいらっしゃいます。正しいものを2つ選ばないと得点できませんので、見落として失点しないよう要注意です。
2.出題内容
 出題内容につきましては、精神保健福祉士として身につけておくべき知識や技術を問うものが多くを占めており、本質的な点では大きな変化はみられなかったといえます。
 その一方で、見慣れない語句であったり、例年とは異なった角度からの出題など、問題の一部に目新しいものが出題されたという点においても例年通りの傾向といえますが、確実に正解すべき頻出問題と難易度の高い問題の二極化が例年よりも顕著であった印象を受けます。
 詳細につきましては科目別分析をご覧ください。
3.全体概況
 科目によっては多少難易度の高いものもみられましたが、合格するためには過去問学習が必要不可欠、といえる出題内容であり、難易度につきましては、昨年とほぼ同程度であったものと思われます。

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