福祉の仕事人インタビュー
福祉の仕事人インタビュー10
介護福祉士 斉藤 千亜紀さん
長谷川病院デイケアセンター
●プロフィール
理容師学校卒業後、理容師、歯科助手として働き出産のため退職。その後ぐうぜん通所リハビリ施設の副施設長と出会い、長谷川病院デイケアセンターで初めて介護の仕事に就く。現在4年目。
取得資格:介護福祉士、ホームヘルパー2級
●施設紹介
長谷川病院併設の通所リハビリ施設。リハビリを主目的とし、入浴や食事、レクリェーションなどのプログラムを提供し、利用者が住み慣れた地域で暮らし続けるために支援し、また自分らしい生活を取り戻す機会を提供している。リハビリスタッフ、看護師、ケアワーカーで構成され、利用者一人ひとりに合わせた個別リハビリに加えて看護師が健康を管理し、リハスタッフの指導のもと、生活全般に関する動作介助やその他心身のケアをケアワーカーが担当する。
はじめにデイケアセンターでの仕事内容を教えてください。
身体や心に麻痺や病気などを持った方がリハビリをしに来るので、リハビリの先生が利用者さんの状態を見て個別リハビリしている間に、私たちは利用者さんが1日センターで過ごす手伝いをしています。たとえば普段生活するために必要な歩行・乗車・トイレや入浴・食事動作の介助や声かけ、筋力アップのための体操、脳や手先を強くするための脳トレとして色塗りやちぎり絵、貼り絵、ゲームとか、食事前の口腔体操、声を出して笑顔になるための談話のお手伝い、安全に訓練するための環境整備や計画など、やることはいっぱいあります。
私は体を動かすのが好きで、よく通うジムでの経験をいかして身体機能の向上につながるような体操を考案し、音楽に合わせて楽しく身体を動かしてもらっています。それから、もっとリハビリや自主トレを頑張ろう、と思えるような行事の企画委員もしています。先日は、リハビリの成果を発揮する場として、リハビリの先生の指導で盆踊りや運動会をしました。
仕事のやりがいやつらいと感じることはなんですか?
最初は車椅子移動だった人が歩行器や杖で歩行できるようになったりと、目の前で身体状況が改善されていくのを見たときは本当にうれしいです。ニコニコしたり、楽しそうにしているのを見ると、この仕事をやってて良かったな、って思います。
でも、まだ利用まもない人が環境になかなか慣れなかったり不安げに帰っていったりすることがあって、そんなときは心の距離を縮められるよう、笑顔で接したり、どんどん話しかけたり私なりに努力しています。
介護福祉士を目指したきっかけと今後の目標を教えて下さい。
介護の仕事を始めて、働いているうちにレベルアップしたいと思ったのが資格を取るきっかけでした。今は資格を取ったあとの方が大事だと実感しています。そこで介護福祉士会の初任者研修を受講することにしました。どんどんスキルアップして、今後は後輩を育てる仕事がしたいと思っています。このセンターでは利用者のリハビリに関する指導ができたらいいですね。
仕事をしながら資格を取るのは大変なことだったと思いますが、どのように勉強しましたか?
決まった時間や場所での勉強は飽きるので、外食しながらとか、ジムで運動しながら勉強することもありました。仕事をしながらだと時間はなかなかとれないので、過去問題を解いて、試験日近くは得意なものを伸ばすよう心がけました。実技は、仕事後に先輩たちにつきあってもらって何度もシミュレーションしました。実技講習にも参加しました。
最後に福祉の資格取得を目指している人にメッセージをお願いします。
早めに試験勉強を始めると、1日の勉強時間が短くできて負担が減ります。それと、たまに気を抜くことをお勧めします。
試験会場では自分を信じてください。見直したときに、焦って間違った答えに変えてしまったりすることもあったので、最初の答えと自分に自信を持って。最後はマークミスがないか、答えとずれてマークしていないかを確認するといいと思います。
(インタビュアー:ジェイシー教育研究所 木口 智惠)