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障害者に対する支援と障害者自立支援制度

この科目の試験勉強、難航している方も多いのではないのでしょうか。
障害者・障害児に関連する制度や法令などが出題されますが、その中でも点数を取りやすい内容を取り上げてみます。

今回のテーマは「障害者虐待」です。
「障害者虐待の防止、障害者の養護者に対する支援等に関する法律」は2011(平成23)年に制定されたものです。最近、新たに出題されるようになったものですが、今後も高い頻度で出題されると予想されます。
社会福祉士&精神保健福祉士の専門科目のみの受験の方も理解しておきたい内容です。

では始めましょう。

「障害者虐待の防止、障害者の養護者に対する支援等に関する法律」(いわゆる障害者虐待防止法です)における障害者虐待の行為は何でしょうか?
5つありますので挙げてみてください。

それでは確認です。

身体的虐待、性的虐待、ネグレクト、心理的虐待、経済的虐待

 

今回のテーマをきっかけにして、関連する内容についても知識を広げていきましょう。

続いて、障害者虐待について、実際に出題された試験問題を通して、理解を深めていきます。

社会福祉士 第25回 問題62を解いてみましょう。精神保健福祉士の方は、第15回 問題62となります。

 「障害者虐待の防止、障害者の養護者に対する支援等に関する法律」に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 市町村長は、毎年度、障害者福祉施設従事者等による障害者虐待の状況、虐待があった場合に採った措置等を公表しなければならない。
2 養護者による障害者虐待を受けたと思われる障害者を発見した者は、速やかに、市町村に通報しなければならない。
3 市町村障害者虐待防止センターの長は、精神障害者、知的障害者に対する後見開始等の審判の請求をすることができる。
4 都道府県及び都道府県障害者権利擁護センターは、使用者による障害者虐待の通報を受けたときは、公共職業安定所(ハローワーク)に報告しなければならない。
5 地域の住民による虐待は、この法律における障害者虐待に当たる。

皆さん、正解の選択肢を選べましたでしょうか?

障害者虐待についてあまり学習されていない方には、難しく感じたことと思います。
今回は、選択肢ごとのポイントの前に、「障害者虐待」の最重要事項を整理しておきます。
以下の3つは確実におさえておきましょう。

・障害者虐待の行為の種類(5種類)
身体的虐待、性的虐待、ネグレクト、心理的虐待、経済的虐待
*高齢者虐待も5種類です。
 また、児童虐待は4種類で「経済的虐待」は含まれていません。

・法律で定義された障害者虐待
(1)養護者による障害者虐待
(2)障害者福祉施設従事者等による障害者虐待
(3)使用者による障害者虐待

・重要事項…第7条は必ず覚えておきましょう。
養護者による障害者虐待を受けたと思われる障害者を発見した場合は、速やかに市町村に通報しなければならない。(第7条)


それでは、選択肢ごとのポイントをまとめていきます。さきほどの最重要事項と合わせて確認していきましょう。
・選択肢1:これらの公表は、市町村長ではなく、都道府県知事が行います。
・選択肢2:これが正解です。第7条をあらためて確認しておきましょう。
・選択肢3:「市町村障害者虐待防止センター長」が、後見開始等の審判をすることができるといった規定はありません。
・選択肢4:「使用者による障害者虐待」の場合は、「都道府県労働局」に報告しなければなりません。
・選択肢5:「地域の住民」による虐待は、この法律における障害者虐待には当たりません。(法律で定義された障害者虐待は、先ほど示した3つです。)

障害者虐待については、次回の国家試験でも高い確率で出題されると予想されます。
実際の試験問題を通し、解説を読んで理解を深めていくことが、合格への近道となります。
中でも、選択肢2の内容は頻出です。確実に理解しておきましょう。