東京都Yさん(女性)

(1)志望動機
 公務員生活37年を終え、60の手習いとして勉強を始めました。生活保護の地区担当員(CW)を8年間、管理職になってからも福祉関連部署を10年以上勤めました。その卒業試験のようなつもりで受験しました。通信教育で毎月課せられるレポートやカタカナの多い暗記物に苦労しました。2年目の秋に末期癌の父を在宅で看取り、遺された認知症の母の介護の中で自分の乳癌が12月に発見されました。受験をあきらめかけましたが、病気がくれた休暇?!と覚悟を決めて取り組みました。

(2)国家試験対策の勉強法
 このような環境では、効率的な勉強が必要と考え、すぐに赤マル福祉に登録しました。フクロウが喜んだり、がっかりしたりしてくれるのは、孤独な勉強の励みになりました。間違えても、すべてに解説があるのでやればやるほど知識が付きます。
 赤マルはスマホの中なので、膨大な情報量ではありますが、とっつきやすいメリットがあります。試験関係の参考書はどれも大きくて厚いので、その存在感に圧倒されます。私は、分厚い参考書はばりばりっと解体して、科目ごとの分冊を作りました。その作業をしただけで、(中身は見ていないのに)真新しい参考書を征服?した気になりやる気が出ました。その日取り組む科目を持ち歩き、赤マルをやって間違ったりあらたに分かったりしたことは、その場で書き込みました。
 私が特におすすめしたいのは、自分だけの年表づくりです。西暦、和暦、自分のエピソードや家族のイベント(誕生、入学、結婚、職場異動など)の欄をつくり、日本史、世界史、特に福祉関係の制度や法改正、主な理論や論文と著者とそのエッセンスをExcelで作成します。私の高校入学の年には、高齢化率が7%を超え「心身障害者対策法」が施行され、『低所得層と被保護層』篭山京『社会福祉実践の基盤』バートレット『消費社会の神話と構造』ボードリヤール:記号の消費が出版された。とか、次男が生まれた年に、イギリスの「バークレイ報告」でコミュニティソーシャルワークが提唱され、岡村重夫の「社会福祉原論」が出版された。という具合です。模擬試験で出てきたり、間違えるたびにこの年表に書き加えたり参照し、前後を見たり記憶を定着することができます。

(3)国家試験本番について
 試験会場には、早めに到着することをお勧めします。環境に親しむことで、落ち着きます。また、あまり沢山の資料の持ち込みは不要です。私は自分の手あかのたっぷりついた年表とノートだけをおまもりとして持ち込みました。昼休みに、そこここで午前中の答え合わせが始まりますが、その暇があれば午後の準備をしたほうが良いです。また、これをすると落ち着くというものをもっていると良いです。私は模擬試験の時からコーヒー豆をチョコレートでコーティングしたものがお気に入りで、がりっと噛むとカフェインが頭を駆け巡り活性化することをイメージしました。
 試験が開始したら、1問目からマークをし始める人が多いと思いますが、深呼吸をして問題を読み、「適切なもの」「まちがっているもの」「1つ選べ」「2つ選べ」「●●にとって~か」など、問題の趣旨で間違いやすいところにえんぴつでしるしをつけます。一読して確実に分かった!!と思っても、マークシートせずに問題用紙に〇するにとどめ、最後まで目を通します。そして、全体に目をとおしてから得意なところから、自信をもって取り組んでください。問題の列を間違えないように・・・
 私がした失敗をひとつご紹介します。模擬試験でのことですが、マークシートにはしっかりとついたほうが良いと考え2Bのえんぴつでごしごしマークし、間違えては消しゴムで消してマークしなおしました。どんなにしっかり消したつもりでも、炭素が残っていたらしく、正解であったにもかかわらず「複数にマークされています」というミスを何か所かしました。
 そのため、試験当日は問題用紙に〇をつけ、見直しをして、おちついてシートにマークをする方法をとりました。この方法で、試験翌日以降の自己採点もほぼ確実に試験結果と同じでした。合格発表は3月中旬ですので、1月末から安心できるのは大きいです。

年齢がいっていても、多忙でも、病気でもあきらめずに試験に取り組んだことは、私のこれからの人生の自信になりました。資格を活かして何らかのかたちで社会にご恩返しすることができたら望外の喜びです。