東京都Hさん(女性)

 1)志望動機
 社会福祉士を受験される方々の多くが、福祉課程の学生さんやすでに福祉施設等の現場で働いておられる方と思いますが、今年初めての社会人受験をした私は長く福祉とは異なる場所で働き、転機があって福祉の世界に飛び込んだばかりで、まずはヘルパー二級資格をとり在宅介護に携わっています。
 ヘルパーの仕事には大きなやりがいを感じていますが、福祉現場最末端での関わりには限界もあります。利用者の一番近くにいるからこそわかることも、サ責やケアマネまで十分伝わっていかない…、家族支援の必要を実感しても介護保険制度の枠内では難しい…、医療との密な連携が必要でも医療・介護両スタッフとの相互連絡がスムーズではない…等々、制度を超えた個別支援や現場調整の必要性を痛感するようになり、体系的総合的に福祉の勉強をしたいと社会福祉士資格取得を目指し、今年無事合格できました。
 来年は介護福祉士資格をとる予定です。また認知症やターミナル期の利用者および介護家族支援のためにさらに勉強を深めていきたいと考えています。


2)受験対策
 本格的に受験勉強を始めた時期は実のところ年末からでした。それも、赤マル福祉さんのみ!ワークブックや必携、過去問集も一応持っていましたが、結局は開かずじまい。他は公開模試に一度参加&養成校の直前対策講座(二日間)です。受験直前一ヶ月間だけの短期集中詰め込み学習は多くの人におすすめできる方法ではないと思いますが、自身にはマッチしていたと思います。
 人にはタイプがあります。コツコツ派と一気呵成派。私は完全に後者。それがコツコツ派になろうとしても無理が来る。途中で嫌気がさしてやめてしまう、コツコツではなくダラダラになって身につかない、モチベーションが下がり毎日がつらくなる…。結果的に生活全体が地盤沈下していきます。
 そう考えていたので焦る気持ちを抑え、あえて年末まで何もせずに過ごしました。模試は秋に受けましたが、場慣れのためだけで成績は気にしませんでした。対策講座はテキスト通読がわりという目的で参加しました。
 そのかわり、年末から受験前日までの一ヶ月は、今までの分を取り戻すという勢いで集中しました。仕事があると気がそがれるため、年末年始休み+有給消化で対応しました。(事業所にはかなり前からその旨、伝えていました)
 赤マル福祉さんの利用法は単純で、1)試験と同じ科目順に 2)基礎知識を入れるためにまずマルバツ問題から 3)万遍なくではなく一科目集中で、ともかく徹底的に繰り返すことです。「人体」ならマルバツで間違わなくなるまでやり、次に選択問題で同様に。といっても飽きてくるので、フクロウの羽や色にはこだわらず、自分がある程度試験問題に馴染んできたな、という程度までです。
 ポイントは、暗記しようとあまり思わずに取り組んだことです。慣らすことを一番にしました。
 それでなくとも国家試験の範囲は広い。かつ、たとえば「人体」はおさえるべき知識が膨大で医学の専門的勉強をしている人でもしんどいと聞きました。それをしっかり覚えようとしても「無理!」と思っていました。たった7つの設問のためにすべきことではないと。私はたまたま高齢者福祉の現場にいます。それならばそこだけ、それもややこしい器官名設問ではなく問題文を読んで文章からなんとなく類推できるものだけは正答しよう、と考えました。
 この考えは他の科目も同様でした。ただ、心理学や社会学、地域福祉、社会保障等で定番となっている人名・理論関連問題だけは、ノートにまとめました。少なくとも名前が出てきても動揺しないよう準備しました。一方、ソーシャルワーク関連科目では「◯◯報告」くらいは暗記しても、他の細かい人名理論名は無視しました。これらの問題が解けなくとも他で得点できると考えていたからです。ともかく、暗記すべき内容をできるだけ少なくしよう!と決めていました。むしろ暗記するよりも、科目全体を俯瞰し理解しようと思っていました。
 固有名詞定番問題で赤マル福祉さんが優れていると思ったのは、過去問のキーワード検索です。過去十年分の問題から科目横断的にキーワード検索できるのはネットならではの利点です。覚えづらい固有名詞問題は検索→回答→解説読解を繰り返し、「正しいものを選びきれなくとも、間違っているものはなんとなくわかる」レベルにしました。この時も「全部確実にわかる」にはこだわりませんでした。時間がない中、ネガティブに焦ることがないようにする。それが自分にとって一番重要だったからです。
 ひたすら赤マル福祉さんの問題を解く日々を過ごしてると、正直飽きてきます。そうなったら、ウエッブ模試の出番です。全科目やっていない段階でも目先を変えるために解きました。その際は図書館に出向き時間を測って受けました。赤マル福祉さんの模試は難しく、解き終わるとがっくりしました。成績もよくありませんでしたが、気分転換と意欲アップにつながりました。私の場合、苦手科目は単純に「まだ勉強していない科目」です。まだまだ得点はふやせると思っていました。
 さらに、赤マル福祉さんに煮詰まってきたら、厚労省サイトの資料等をダウンロードして読むようにしました。「ここの法制度が変わった/今後変更が検討されている」と思う分野の審査会の概略報告(多くが PDFで図案化されています)を印刷して眺めます。また、赤マル福祉さんの解説ではよく理解できなかった部分(クーリングオフ制度詳細、ハローワークと自治体との連携、認定NP0制度等)は官公庁サイトの概略ページも印刷しました。
 現在進行中の福祉制度改革には基本線があります。厚労省管轄ではなくともすべてが国全体の指針に添っているので、個別制度の詳細を暗記しなくても「こういう方向で動いているんだな」ということがわかり、科目別にバラバラにみえる制度変更の要点を漠然とでも整理できたのはとても重要だったと思います。ただ、ここでも「眺める・通読する・ぼんやりとイメージする」程度にしました。細部にこだわらず、暗記はしない。全体図が理解できればよしとしました。
 そんな風に勉強していく内に、赤マル福祉さんではフクロウの色が変わり、一部の科目ではメダルまで登場しました。システムを知らなかったので素直にびっくりしましたが、とても励みになりました。全科目を試験日までにひと通りやるのは時間との戦いでかなりの集中力と忍耐力が必要でしたが、むしろ限られた時間内だったから密度濃くやれた気がします。一方で、全部金のフクロウ+金メダルは目指しませんでした。
 ともかく完璧を目指さない。所詮試験なんて水物だとどこかルーズに流す。年号や数字データ、細かな人名等、自分が苦手だと思う部分は思い切って「覚えない」と割り切り、自分が得意だと思う全体像の把握やイメージづくりに時間を使う。そのように心がけました。あくまでゲーム感覚を維持して乗り切る。深刻にならない。時には山をはってその箇所を官公庁資料で確認したりもしました。単なる自己満足ですが、楽しむ気分を失わずに勉強したかったからです。
 以上が私の勉強法です。短期決戦モードだったため、血肉化した知識ではなく受験突破のためでしかないことは事実です。すっかり忘れてしまっていることも多々あります。ただ、社会福祉士の勉強は受験のためにあるのではなく、福祉実践それぞれの現場でのニードに応じて日々学び取っていくものであるはず。必要に応じてどこで何をどう調べればいいのかさえ理解できていれば、スタートラインとしては十分だと私個人は考えています。異様に難化している国家試験をまず突破するためには、即席でもなんでもその人にあった方法で、手軽にかつできるだけ楽しんで勉強することが大事です。赤マル福祉さんのシステムには、そのための工夫が多く私にはとても効果的でした。心から感謝しています。本当にありがとうございました。そして、来年は皆様方が合格されますことを心から願っています。


3)本番注意点

1 試験前アナウンスをよく聴く(今年は突然二問正解がありました…)
2 試験前アナウンスがきちんと流れなかった場合(ないとは思いますが)
    試験問題の注意点をよく読む(三問正解がないとはいえない…)
3 会場入りする前に、トイレの所在を係員に確認しておく
    会場外の仮設トイレを知らない人が多く、そこはガラガラでした
    屋内トイレは長蛇の列で、とてももったいないと思いました
4 多くの参考書・ノート類は持ち込まない(荷物が重くなるだけです)
5 甘いものを用意(試験前・昼食後に食べると緊張・疲れがとれます)
6 防寒対策(ひざ掛け・貼るカイロ・着脱しやすい格好)